
こんにちは、カラダ・ラボ オレンジです。
整形外科で10年。なかなか良くならないひざ痛と日々格闘しつつ、今日まで治療してきました。溺愛しているひざ関節とともに、毎日生活しています。
✔ よくある質問
初期の変形性ひざ関節症と言われたけど、今後私の膝はどうなっていくのか知りたい。
経過による治療方法なんかもついでに教えてほしい。
上記です。
僕はほぼ毎日「変形性ひざ関節症」の患者さんをみていて、大まかな変形性ひざ関節症の進行と症状の特徴を理解しているので、治療中は特別焦ったりはしないのですが、、、
そんな僕とは裏腹に、初めてお医者さんに変形性ひざ関節症と診断された方は “ 今 後 、私 の 未 来 は ど う な っ て し ま う の ” とこれからの自分のひざの未来を不安に思う人が多くいます。
今回は、変形性ひざ関節症の経過を解説し、その時期に最もベストと思われる治療法について解説していこうと思います。
この記事を読んでわかること
- 変形性ひざ関節症と言われたあなたのひざの未来
- 【経過別】ベストな治療法を解説します
こんな流れで進んでいきます。
先にお伝えしておきますが、あなたの未来はあなた自身しか変えられないです。この記事では、どんな未来を選ぶか選択するお手伝いが目的です。
では、はじめましょう。
変形性ひざ関節症と言われたあなたのひざの未来
まず、大前提として「変形性ひざ関節症は進行していく病気」です。
変形性膝関節症についてはこちらで詳しく解説しています。>>>変形性膝関節症とは。簡単に解説します。【今後について考えよう】
そんな変形性膝関節症は、3つの時期に分けることができます。
- 初期
- 中期
- 末期
深堀りしていきます。
初期:ひざの動きが悪い、動きはじめの痛み
初期はひざの関節軟骨や半月が少し傷んでいる状態です。
まだ、軟骨のすり減りは少なく、ひざ関節の変形も軽度です。
✔ 症状
- 動きはじめの痛み
- ひざのこわばり
- 違和感
- 強い痛みが出ることもある
初期にみられる症状は上記で、ひざに掛かる負担に、ひざが少しずつ耐えられなくなっている状態です。
中期:ひざが腫れている、痛みが引かない
中期は軟骨のすり減りが進み、徐々にひざの変形が目立つようになってきます。
✔ 症状
- 強い関節のこわばり
- ひざの曲げ伸ばしが辛い
- ひざに水がたまる
- 動かすと痛む
中期では上記のような症状がみられます。
ひざ関節の変形も進行してきているので、ひざが完全に伸びにくくなっていたり、O脚が目立つようになってくる時期です。
末期:ひざが動かない、痛みが強い
軟骨がほとんどすり減り、骨と骨が直接ぶつかるようになってしまう、変形性ひざ関節症の最終段階です。
✔ 症状
- ひざの曲げ伸ばしは、かなり制限される
- 階段の上り下り、しゃがみ込みはかなりやりにくくなる。
- 痛みは強いひともいれば、あまりない人もいる
- かなりのO脚
末期になってしまうと、痛みと関節が動かないのとで日常生活にかなり支障が出てしまいます。
この時期になると、運動療法などで改善するのはかなり厳しいと思います。
【経過別】ベストな治療法を解説します。
時期によって、治療の目的は違うと思っています。
- 初期の治療 → 進行を遅らせる
- 中期の治療 → 進行を遅らせる
- 末期の治療 → どうしたら楽な日常生活を送れるか
詳しく解説していきます。
見出し3:初期の治療 → 進行を遅らせる
この時期の治療の目的は進行を遅らせることです。
進行を遅らせるためには、ひざに負担をかけないようにすることが、最も重要になります。
✔ 初期の治療の目的
- 筋力を落とさない
- ひざの使い方を見直す
上記を目的に治療を行っていきます。
この時期の方のひざは、まだよく動くし筋力も十分にあるけど、その分よく動けてしまう(もしくは、動かなければいけない状況)ので、ひざ関節に負担がかかりやすく、簡単に中期に移行しやすいという特徴があります。
なるべく筋力を落とさないようにするために、ひざに負担がかからないように、しっかりと運動していく必要があります。
中期の治療 → 進行を遅らせる
中期の治療の変形の進行を遅らせることに変わりはありません。
しかし、初期と比べるとひざの状態が、少し違う印象です。
✔ 中期の治療の目的
- 筋力をしっかりさせる
- 関節の動きを良くする
- ひざの使い方を見直す
中期くらいになると、痛みで運動しなかったり、ひざの動きが悪くなることによって、ひざ周囲の筋力も減少してしまうので、もっとひざに掛かる負担が大きくなります。
ひざ関節の可動性を維持しつつ、筋力をつけてひざ関節を安定化させる必要ありです。
末期の治療 → どうしたら楽な生活を送れるか
末期になると、運動療法では良くならないことが多いです。
変形が強くなりすぎてしまい、手術を選択することが多い状態です。
✔ 末期の治療の目的
- どうやったら、日常生活が楽に送れるか
上記です。
痛みや運動制限が強いことが多いので、日常生活はかなりしづらい状況だと思います。
正直なところ、治療は手術が最善な場合が多いです。
✔ どれくらい我慢が可能か、、、
手術をするのが嫌な方は、結構たくさんいらっしゃるんですよね。
しかし、よく考えてほしいのですが、今の日常が続くと考えたとき、あなたの日常は笑顔で溢れていますかね。もし、笑顔で溢れていないのなら、手術をするのも一つの手ではないかなと思います。
少しでも、運動療法で改善する感じがあれば考えてもいいと思いますが、もし変わらないのであれば、上記を考えてみてほしいです。
進行を止める = 楽しく暮らせる時間が増える
解説したとおり変形性ひざ関節症は進行性の病気です。
どんなに頑張っても、進行するということにはあらがえない。
だからといって諦めるのではなく、どれだけ進行のスピードを遅らせるかというのが、変形性ひざ関節症と付き合っていくうえで、すごく大切な考えなんですよね。
長い付き合いになるのは、覚悟する必要ありです。
進行を遅らせるためには、常に自分のひざがどんな状態にあるのかを知り、それに合った最もベストな対策を毎日やる必要があると思います。
✔ うまく付き合っている人は、よくわかっている。
良くならない人と、よくなる人の違いは間違いなく上記です。
当たり前ですが、自分のひざの状態がよくわからない人が、闇雲にセルフケアをしていたら、それはただのギャンブルと一緒です。
まずは、自分のひざの状態をしっかり理解すべき。
病院に行きお医者さんに効くことでもいいです。
カラダ・ラボ オレンジでは、無料カウンセリングもおこなっております。
気になる方は、こちらを>>>【ひざ痛に悩むあなたへ】無料カウンセリングの内容です。ご覧くださいませ。
では、今回はこれで終わりにします。
参考文献・参考書籍
- ひざ痛 知る診る治す メジカルビュー社
- ひざ痛 ひざの名医15人が教える最高の治し方 大全 文響社