こんにちは、カラダ・ラボ オレンジです。
先日、一般社団法人日本身体機能研究会認定の腰痛運動療法指導士という資格を取得しました。その後の懇親会で、理学療法士の成田先生から「腰痛改善のスマホアプリを開発している」と面白いお話を聞くことができました。そしてついに概要が明らかになりました。
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今回はこの腰痛改善スマホアプリを掘り下げつつ、スマホアプリと実際の腰痛治療をどのように組み合わせていくべきか私なりの考えをお伝えしていきたいと思います。
ついに登場!腰痛改善のプロが開発したスマホアプリが2020年3月に利用開始
一般社団法人日本身体機能研究会を主催している医師の金岡先生と理学療法士の成田先生がついにスマホアプリを使った腰痛改善プロジェクトを始動しました。利用開始は2020年3月と少し先ですが、その内容が明らかになったので掘り下げていきたいと思います。
スマホアプリで腰痛改善
「世界中の腰痛で悩む人を救いたい!」との思いがAIアプリ制作プリジェクトを始動させ、ついに腰痛改善のプロの知識と技術がスマホアプリになりました。
腰痛で悩む人は日本人だけでも2,800万人といわれ、腰痛が原因の労働損失は年間3兆円にもなります。私も整形外科に勤務しているので腰痛で悩んでいる方の多さは肌で実感していますが、病院や接骨院に通院して腰痛治療を継続できる方は思っているほど多くないのかなと思います。
実際に痛みが強いから週2回くらいは通ってほしいなと治療者側が考えていても、患者さんは「仕事が夜遅くまであるから」「子どもがいるから」と定期的に通院することが難しいことがよくあります。
なので、腰痛改善のプロの知識と技術が詰まったこのスマホアプリが自宅にいながら利用できれば腰痛で悩んでいる人をもっと救うことができると思うのです。
どんなことができるの?
では、実際にこのスマホアプリでどのようなことができるのでしょうか。
具体的には
- 問診画面を操作することで腰痛の状態をヒアリング
- AIドクターがあなたの腰痛の発生原因を評価
- AIドクターがその原因に最適なエクササイズを提示
- 1週間後、問診画面で再評価しエクササイズを修正
という感じです。
このAIドクターは利用者が多ければ多いほど情報が蓄積され、より精度の高い評価・エクササイズの提示ができるようになるそうです。
どんな人が開発してるの?
今までも腰痛に対するストレッチやエクササイズを提示するスマホアプリはありましたが、今回のスマホアプリは腰痛改善のプロである医師の金岡先生と理学療法士の成田先生が開発している最強アプリです。
経歴
金岡恒治 早稲田大学スポーツ科学学術院教授 整形外科医
1988年筑波大学を卒業した脊椎専門の整形外科医師。筑波大学整形外科講師を務めた後に、2007年から早稲田大学でスポーツ医学、運動療法の教育・研究に携わる。シドニー、アテネ、北京五輪の水泳チームドクターを務め、ロンドン五輪にはJOC本部ドクターとして帯同。アスリートの障害予防研究に従事しており、体幹深部筋研究の第一人者。また、「腰痛のプライマリ・ケア」「一生痛まない強い腰をつくる」「金岡・成田式 腰痛さよなら体操(TJMOOK)」等の本も多数、執筆。
成田崇矢 桐蔭横浜大学 スポーツ健康政策学部教授 理学療法士
飛込競技の日本代表トレーナーとしてリオオリンピック、世界水泳に帯同するなど、スポーツ現場での理学療法に精通。また、「腰痛のプライマリ・ケア」「肩こりを治せば、老いも止められる(高橋書店)」「脊柱理学療法マネジメント−病態に基づき機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く(メジカルビュー社)」「腰痛がス~ッと消える(学研パブリッシング)」「金岡・成田式 腰痛さよなら体操(TJMOOK)」等の本も多数、執筆。日本体育協会公認アスレティックトレーナー、JOC強化スタッフ(医・科学)、日本水泳連盟科学委員、日本水泳連盟飛込委員、日本水泳連盟医事委員
まだまだ医師の中でも、「手術が上手くいけば運動療法などのリハビリは必要ない」と考える方が多い中、金岡先生は医師に向けて理学療法士などが行う運動療法の重要性を学会などで発表されています。実際にお話しさせてもらうと、偏見や先入観を持たず少年のような好奇心で「より良い腰痛治療は何か」を探し続けている方だなと感じます。
また、成田先生は腰痛改善の技術を質を落とさずよりシンプルにする天才で、私たちのような凡人にも習得できる形にして指導してくださいます。実際に本で、DVDで、勉強会の実技で教えてもらいましたが、わかりやすくすぐに自分の患者さんに実践できることができました。そして、その技術は常に進化しているので私も学び続けなくてはいけないと思うと同時に腰痛は奥が深くて面白いなと感じます。
【腰痛運動療法士が考える】スマホアプリの上手な利用方法
ここまで、このスマホアプリについて掘り下げてきましたが、「腰痛に対してこのスマホアプリだけで十分か」というとそれはNO!です。
どんな時にこのスマホアプリを使用して、どんな時に実際に病院また接骨院などの治療を受けるべきなのか解説していきます。
スマホアプリのメリット
腰痛の原因や状態はさまざまですが、その80%が手術を必要としなかったり、レントゲンやMRIでは異常がみられなかったりします。
つまり、カラダの構造上の問題ではなく機能的な問題から腰痛が発生しているのです。そのような機能的な問題が腰痛の原因の場合はこのスマホアプリがおすすめです。
「違和感」の状態の時に腰痛改善のエクササイズを始めれば「痛み」になる前に対処できます。
スマホアプリのデメリット
逆に、しびれや力が入らないなどの神経症状が出ている場合はカラダの構造上の問題の可能性が高いので病院や接骨院など医療機関を受診しましょう。
「違和感」ではなく「痛み」「しびれ」「筋力低下」の症状がある場合は機能的な問題ではなくカラダの骨や神経などに何らかの異常が起こっている可能性が高いです。その場合は医療機関を受診し詳しく検査しましょう。
しかし、【腰椎椎間板ヘルニア】【脊柱管狭窄症】と診断されても現在の腰痛の原因かどうかはレントゲンなどの画像だけでは分からないので、しっかしカラダを触って評価してくれる信頼できる医療機関を選びましょう。
スマホアプリと実際の腰痛治療の使い分けが大切
このようにスマホアプリが手軽だからといっても、全ての腰痛に対応できるわけではありません。
そのため、現在の症状に合わせてスマホアプリと医療機関での実際の腰痛治療を上手に使い分けましょう。
具体的には「日常生活に支障が出る腰痛」はすぐに医療機関を受診しましょう。
まとめ
日本人の2,800万人もの人が悩んでいる腰痛。
そんな腰痛を改善できるスマホアプリが開発されました。
私が尊敬している金岡先生と成田先生が開発に携わっているので信頼できます。実際に私も少しばかり支援させていただいたのでアプリの利用が開始されてから半年間利用できますので今から楽しみです。
これからどんどんAIが進化してきて私たちの職さえも脅かされる時代がやってくるので、AIに負けないよう私も頑張らなくてはと改めて思いました。