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膝関節の変形が強くなると手術の適応です

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変形性膝関節症
僕は、柔道整復師として整形外科クリニックに勤務しています。
毎日変形性膝関節症の方をみるのですが、頑張ってリハビリをしても変形が強く症状が改善しないこともあります。
そんな方は手術のできる病院へ紹介されるのですが、術後のリハビリは勤務しているクリニックですることがよくあります。
なので、変形性膝関節症の手術についての知識はリハビリをする上で非常に重要です。
なので今回は、変形性膝関節症に対する手術の種類を簡単に紹介しようと思います。

詳しい内容は、それぞれ別の記事にするので、こんな方法があるんだと頭の片隅に入れておいてもらえれば幸いです。
この記事を書いている僕は、10年間整形外科クリニックで勤務しているのでそれなりに信頼できる記事になっていると思います。

膝関節の変形が強くなると手術の適応です

膝の変形が強くなってくると痛みも強くなってしまい日常生活が割と不便になるので手術の適応になります。変形性膝関節症は軟骨の変性によって起こるといわれています。
そこにプラスして、膝関節のアライメント異常や半月板の構造破綻などの膝関節の構造が変化することにより、歩行などの日常生活動作に支障をきたすようになります。

よくある例は、膝の水がたまるようになって抜いてはまたたまりを繰り返していくうちに関節の変形がどんどん増強されていき、O脚になってしまうといったパターンです。
変形が強くなってくると、階段の上り下りやしゃがみ込み、歩行などの日常生活動作に支障が出てきてしまうようになるのでレントゲンの所見と合わせて手術の適応かどうかといった話になっていきます。

kellgren-lawrenceのX-Pの病期分類の stageⅣ ではほぼ間違いなく手術を勧められます。

変形性膝関節症の手術の種類

変形性膝関節症の手術には大きく分けて3種類の方法があり、

①鏡視下デブリードマン
②関節周囲骨切り術
③人工膝関節置換術

があります。それぞれ、解説していきます。

鏡視下デブリードマン

デブリードマンは僕の中では掃除といったイメージです。膝関節の中で凸凹したところや、ケバケバしたものを内視鏡を使ってきれいにしてしまおうといった手術です。具体例をあげると、

・変性してしまった関節軟骨の除去
・骨棘を除去
・断裂した半月板を治療
・関節滑膜の切除

いいところは侵襲が少なく術後復帰も早いというところですが、長期的に症状の変化をみるとプラセボや理学療法と大きく変わらないという報告があるようで、僕も整形外科で働いていて鏡視下デブリードマンはみたことがありません。

関節周囲骨切り術(AKO)

この手術の、特徴は膝関節のアライメント異常によって関節の変形が進行するので、骨を切って高さを合わせて観血的に膝のアライメントを整えてしまおうという手術です。手術適応の条件は、変形が脛骨大腿関節の内側に限局していて、関節の可動域制限が少ないものになります
大きく分けると、大腿骨側を切る大腿骨遠位骨切り術(DFO)と、脛骨側を切る近位脛骨骨切り術(HTO)があります。
僕自身は、HTOにしか遭遇したことはありません。HTO自体が結構めずらしい手術だと思います。

人工関節置換術

人工関節置換術には【人工膝関節単顆置換術(UKA)】と【人工膝関節全置換術(TKA)】があり、UKAのほうは内側もしくは外側のどちらかだけなので、侵襲は少なく術後でも生理的な膝関節運動ができるといわれています。
適応範囲が狭いので重症のものはTKAの適応になってしまいます。

TKAは、保存療法では症状の改善が見られないような重症の変形性ひざ関節症に対して行われます。僕が働いている整形外科ではTKA後の患者さんが大きい病院から送られてくることが多いのでよく診させてもらうことが多いですが、TKA後の患者さんの術後満足度は非常に高いです。
レントゲンで変形が強く、日常生活に支障をきたしているような患者さんであれば、説明をして選択肢の1つとして提案してあげるのもいいのではないでしょうか。

ただし、こういった大きな提案は信頼関係をしっかり築けている人に限ります。
たとえセラピストでも、いきなり手術の話をされたら患者さんも驚いてしまいます。

こんな感じで、患者さんの膝の状態に合わせていろいろな手術があります。
僕らが知らなければいけないのはその手術がどんな特徴があってリハビリではどんなことを気をつけなければいけないのかということです。
知り合いから聴いた話では、TKA後の患者さんで膝の屈曲可動域が出ないから、力ずくでROMエクササイズをやって骨折させてしまった。という話を聞いたことがあります。
もしそのセラピストが手術の特性を知っていれば、こんなことにはならなかったかもしれないですね。

手術前にしておく事

よくいわれることですが、可動域はできるだけ広げておくことです。術前の可動域よりも術後の可動域のほうが良くなることはないからです。
膝関節の可動域が0°〜120°の可動域しかない人が、術後にこれ以上広がることはありません。
どれだけ、手術の前に可動域を広げてあげられるかが、術後に残しておける可動域になるので、手術してしまうからもうやることはないのではなく、術後に患者さんの膝がしっかり曲げ伸ばしできるように最善をつくすのが、セラピストにできることです。皆さん、膝の可動域の改善の仕方はしっかりと会得しましょう。

今回は、変形性膝関節症に対する手術の種類について簡単に紹介しました。
手術にはいろいろありますが、実際によく見るのはTKAが多いかなといった印象があります。多いものは遭遇する機械が多いのでちゃんと知識をインプットしておきましょう。手術の特性なんかも随時アップしていく予定です。
変形性膝関節症に関しては、簡単にまとめた記事があるので是非チェックしてみてください。
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最後までご覧いただきありがとうございました。

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