
こんにちは、カラダ・ラボ オレンジです。
整形外科でひざ痛の施術をして10年。ひざ関節を溺愛している柔道整復師がお送りします。
体重とひざ痛の関係は切っても切り離せない関係だと思います。
よくこんな質問をいただきます。
✔ よくある質問
ひざが痛いから病院に言ったら、お医者さんに体重を減らすように言われた。
よく体重を減らせって言われるけど、そもそも体重を減らすことが本当にひざにはいいのか知りたい。
上記です。
たしかによく言われることですが、体重を1kg減らすだけでも本当に大変です。
できれば体重を減らす以外に、なにかいい方法はないものか。
こんな気持もわかります。
今回は、体重とひざへの負担の関係について解説していきます。
体重増加とひざへの負担の関係
みなさんの想像を100倍も超えるくらい、ひざ関節には大きな負担がかかっています。
なぜなら、体重を支えながら、足の複雑の動きをコントロールしているからで、ただ曲げ伸ばしをしている関節ではないです。
例えば、歩くときとかって、地面が必ず真っ平らってことはありえないですよね。どんな、不安定な足場でも、上半身を支えつつ、不安定な状況に適応しなければならないんです。
体重が増えるということは、10kgのお米を抱えながら、険しい山登りをしているようなもの。考えただけでゾッとします。
ちなみに、動作によりひざにかかる負荷は以下のとおり、
- 歩くとき :体重の3倍
- 階段の上り下り :体重の7〜8倍
- 重いものを運ぶとき :10倍
体重が1kg増えると、それに伴ってひざ関節に掛かる負担は、3kg増加します。逆に言えば、体重が1kg減ると、ひざにかかる負担は3kg軽減するということ。
じゃあ、体重は軽いほうがいいということになります。
✔ 適正体重について考える
では、適正体重はどれくらいでしょうか。
よく言われるのは B M I です。
BMI = 体重 ÷ 身長の2乗
- 18.5未満 → 痩せている
- 18.5以上25未満 → 標準
- 25以上30未満 → 肥満
- 30以上 → 高度肥満
上記です。
計算してみて、自分が今どんな状況か知りましょう。
そして、膝痛改善のための行動を開始しましょう。
体重増加に対する対処法4つ解説
体重増加に対する対処法を紹介します。
- サポータなどでひざを保護する
- テーピングなどでひざを保護する
- 体重を落とす
- 筋力をつける
上記です。
サポータなどでひざを保護する
サポーターなどを使用して、ひざを保護するのがおすすめです。
増えた負荷を自分のひざの筋力では支えられないのであれば、サポーターなどで補助し負荷を軽減させると、症状が緩和されます。
サポーターにはいろいろな種類があり、それぞれ強度が違います。
症状の強さに応じて、自分にあったサポーターを見つけてみてください。
歩くだけでもひざが痛い
というような、めちゃくちゃ症状が強い方は、ステーなどの金具が入っているものがいいと思います。
ついでに、一時的に杖なんかをつくのもいいかもです。
テーピングなどでひざを保護する
テーピングを貼ることで、ひざを保護してあげます。
症状が軽い方は、テーピングがいいでしょう。
とはいえ、肌が弱い人はテープでかぶれたり、知識がない状態でテープをはっても効果がないなどのデメリットがあります。
しっかりとした知識を持って、使うのであれば、手軽で便利です。
筋力をつける
体重が増えた分、膝周りの筋力を強化して、ひざにかかる負担を減らします。
痛くならない筋トレの方法
- ①ひざの動きを良くする
- ②体重をかけないひざの運動
- ③体重をかけたひざの運動
だいたい筋トレしていたくなってしまう方は、最初からやりすぎて失敗してしまうパターンです。
焦らず一つ一つ丁寧にやることで、症状が悪化する可能性が格段に少なくなります。
体重を落とす
やはり体重を落とす必要はありそうです。
体重を落とす方法
- 食事制限
- 運動
上記です。片方だけでは無理です。
まずは、3食以外の間食をなくし、プールへ歩きに行きましょう。
プールは浮力が働き、ひざにかかる負担が軽減するので、ひざがいたい方にはもってこいの環境です。
適切な体重をコントロールしよう
体重の増加とひざ関節への負担の関係は理解していただけたと思います。
1〜2kgくらい減れば、それだけでもひざ痛は楽になる可能性ありです。
でも、体重をコントロールするのってホント大変。
おっしゃることは痛いほどわかるのですが、体重もコントロールできない人が、自分のカラダの健康を維持できるんですかね。
厳しいことを言っているかもですが、上記の思考をしている人って、ひざ以外にもいろんな病気を持っていることが多い印象です。
自分をしっかりとコントロールすることが、ひざだけじゃなくすべてのカラダの不調を解決してくれると僕は思います。
今回は以上にします。
参考文献・参考書籍
- よくわかる膝関節の動きとしくみ
- ひざ痛 ひざの名医15人が教える最高の治し方 大全