膝関節

膝関節痛を改善できないのは評価を間違えているせいかもしれません

投稿日:2019年5月5日 更新日:

膝関節の評価

GWもあっという間に終わり、また慌ただしい毎日に飛び込んでいる人もたくさんいると思います。だんだんと仕事にも慣れてきて、“患者さんを診るということを少しずつ意識していこう!”と皆さん意気込んでいることと思います。しかし、、、なかなかうまいこと患者さんの症状を改善することができない。こんな悩みを持ってはいませんか?僕も新人の頃はそんな悩み(今でも、、、)を持って患者さんをみていました。それがある時、気づいてしまったんです。そのことに気づいた途端、大勢の患者さんの症状を改善できるようになってきました。“今のままじゃダメだ!” “なんとかして患者さんを良くしていきたい!”この記事は柔道整復師の僕が、自分では患者さんをなかなか良くできない時に、もがいてやっと見つけ出した一つの答えを記事にしてみました。きっと、先生たちのスキルアップのヒントになると思います。

■膝関節の痛みを改善できないのは評価を間違えているせいかもしれません

✔︎膝関節の痛みのターゲットを明確にしましょう。

膝関節に限らずですが治療すべきターゲットを明確にすることが患者さんを良くするための1つのポイントです。ターゲットを絞る=的確な評価をするということですがこのターゲットが絞り込めていないと、どんなに手技を上手にできたところで効果はいまいちなのではないでしょうか。具体例として、膝関節の屈曲時に膝蓋骨の下に痛みがでる人がいたとします。その原因として考えられるのは

1)大腿四頭筋の緊張・短縮
2)膝蓋下脂肪体の拘縮

です。目の前の患者さんの痛みの原因が 1)大腿四頭筋の短縮 だった場合、膝蓋下脂肪体にアプローチしたところで大した結果は出なさそうです。こんな感じで、治療したいターゲットが曖昧だと原因の組織にしっかりアプローチできないため効果がいまひとつで終わってしまいます。

✔︎膝関節の痛みのターゲットをしっかりと捉えること

膝にある組織のことを1つ1つ理解することが重要です。それぞれの組織によって痛みの強さや種類はさまざまで、どんなストレスで痛みを出すかも違います。例えば、膝関節の半月板は挟まれる力に弱いです。ということは、半月板を挟むような状態にしてあげる、もしくは現在挟むようなストレスが加わっているのであれば、そのストレスがかからないような操作をしてあげれば痛みは改善していくのではないでしょうか。痛みの出す組織を知りどんな状態になったらどんな痛みが出るのか、解剖学上その組織がどこに存在するのかよく理解しておくことが重要になります。

✔︎膝関節で痛みの出しやすい組織をしっかりと把握しておきましょう

その部位によって痛みの出しやすい組織があり、それを知っているとすごく治療がしやすいので知識として自分の中にインプットしておくようにすると便利です。膝関節の痛みの原因で有名な組織が“膝蓋下脂肪体”です。この組織には神経が豊富に分布しているので痛みが強く出ます。さらに臨床をしやすくするコツとしてその組織が原因の時、患者さんはどんな痛みの訴え方をするのか。日常生活のどの動きに関連して痛みが出るのか。ここまで理解できていれば、問診の時の質問の仕方なんかも工夫することができより評価・治療が効率的に行えるようになります。まずは、膝蓋下脂肪体から理解を深めてみてはいかがでしょうか。
【膝蓋下脂肪体の記事】

■膝関節の痛みの患者さんの局所評価

✔︎局所の評価はこんな感じでしています

基本的には、痛む動作を聞いてそれを評価していくのがベストですが、、、
今回は話が膨らみすぎてしまうので僕がいつも良く行ってる評価と理由などを示していきます。

局所の評価は臥位で行なっています。

・アライメント
膝蓋骨の中にしっかり脛骨粗面が収まっているかを評価します。膝蓋骨を基準に脛骨粗面が外側にあれば外旋、内側にあれば内旋と評価します。膝関節にかかる回旋ストレスは、半月板などを傷める原因にもなります。しっかり評価しておきましょう。
・可動域
自動での屈曲伸展、他動での屈曲伸展で可動域とその範囲での痛みの有無を評価します。
目的としては、硬い組織の判別、関節内の組織にかかるストレスのチェック、組織間の滑走性の評価を目的に行なっています。例えば、深屈曲したときに膝の外側に痛みがある場合は半月板の後節がインピンジメントしているのかのなといった推察をします。
・圧痛
直接目的の組織に圧をかけて、その部分が痛みの原因かを評価します。圧痛を見る組織は、筋肉、膝蓋下脂肪体、鵞足、靭帯、半月板がメインになります。
・徒手検査
目的の組織にストレスをかけて痛みを誘発するテストを行います。1つのテストでは評価ができない場合があるので何個か合わせて行うといいでしょう

とりあえず、この4つの評価を的確に行うことが上達の近道です。これでも最初は多くて、頭がパニックになっていたので、何個かの評価を確実に行なって治療してみるといいです。例えば、膝の過伸展で膝蓋骨の下に鋭い痛みが出る、膝蓋骨の下で出る鋭い痛みは脂肪体か半月板だからとりあえず脂肪体の治療をしてみて改善しなければ半月板だから、、、といった感じで、治療を進めていけるのではないでしょうか。

■まとめ

1)しっかりとターゲットを絞る
2)ターゲットごとの特徴を理解する
3)痛みを出しやすい組織を把握しておく
4)3)に対しての評価法をしっかり持っておく
こんなところです。ただし、だんだんと慣れてくるとこの流れさえもルーティンのただの作業になってしまう恐れがあるので、同じような症状のひとでも型に当てはめずしっかりと評価をとってから施術する習慣も合わせてつけてしまいましょう。何事も最初が肝心です。今後も詳しい組織の解剖を知りたい人は、随時記事をアップしていきますのでぜひ参考にしてください。

■追記:意識高い系がやりがちなことです

✔︎いろいろやりたいことが多すぎてわけわからなくなっているだけです

最初からあれもこれもやるとわけがわからなくなるので、時間内で確実に仮説・検証・再評価まで完結出来るだけの量にしましょう。具体例を出すと、膝の前面が痛い人に対して四頭筋のタイトネスのテストをした四頭筋が硬い、脂肪体のテストをした痛みが出る、半月板のテストをした痛みが出る、時間がきたから終わりにしましょうだと、結局どの組織が原因か分からずに患者さんを帰してしまうなんてことにもなります。自分も患者さんも不完全燃焼ですよね。この例は極論ですが、こんな事ばかり積み重ねても何も得られません。全部が中途半端になると、その施術が良かったのか悪かったのかわからず先に繋がりません。新人のうちからいろいろできる人はいないので、1つ1つ丁寧にやっていけば大丈夫です。

今回は、僕自身もなかなか上手くいかなかった膝のいろいろな症状を訴える患者さんの診方について概要的なことを記事にしてきました。“評価をどれだけ正確に行えるか。”この点に力を入れて勉強していかないと、どれだけ素晴らしい手技をたくさん身につけても治療効果が安定してこないと僕は考えています。実際に患者さんを触る方法や考え方はいろいろあると思いますが、こんなことを考えながら治療しているセラピストもいるんだなくらいの感じで参考にしていただけると幸いです。皆さんの臨床がより良いものになることを祈っています。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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