
こんにちは、カラダ・ラボ オレンジ です。
整形外科でリハビリをしていると、よく下記のような質問をされます。
なんかひざが腫れぼったい気がします。
以前も水を抜いたことがあり、同じようなひざの腫れぼったさを感じるんです。
また、溜まってしまっているかもしれない。
たびたび貯まるということは、なにか変な病気なんですかね。
✔ 関節に水が貯まる = 身体からの警告
怖いことを言っているかもですが、身体からあなたに対して 警 告 が出ています。
そのまま放おっておくか、治療するかはあなた次第ですが 警 告 を無視してもいいことはないはずです。
整形外科で10年、ドクターの間近で膝痛患者さんの診察をみつつリハビリを行ってきた柔道整復師が、膝に水が貯まる原因、水を抜くべきか、水をひかす方法、など “ ひ ざ に 貯 ま る 水 に 対 す る 疑 問 ” を完全解説していきます。
この記事を読んでわかること
- ひざに溜まる水について解説します。
- ホントのところ、膝の水は抜くと癖になるのか?
- 自分でできる、ひざの水を減らす対処法を解説
ひざの水の改善には、2つのステップが必要です。
その2つのステップを知り、ひざに水が貯まる悩みから開放されてください。
ひざに溜まる水について解説します。
ひざの水に対して下記の4つのことについて解説していきます。
- ひざに水が溜まったときの症状
- 膝に水が貯まる理由
- 水が溜まった時に考える異常
- ひざの水に対する対処法
① ひざに水が溜まったときの症状
ひざに水が溜まったときの症状は以下などで、
- ひざが腫れぼったい
- ひざの曲げ伸ばしがしづらい
- ひざが最後まで伸びない、曲がらない
- ひざが熱っぽい
- ひざの後ろ側の痛み
ひざの水の正体は関節液で、正常な関節には1〜3ml程度の関節液が常に貯まっています。水が溜まっているときは、60mlも貯まることもあります。
膝関節で関節液が異常に作られることにより、関節を覆っている袋(関節包)が引き伸ばされ、上記のような症状を感じます。
② 膝に水が貯まる理由
では、なぜひざに水が貯まるのかということになります。
ひざに水が貯まる理由は、ひざ関節に負担がかかりすぎているからでして、、、
ひざに負担がかかると関節軟骨の細かい破片が関節の中にばらまかれたり、炎症が起こることによって、関節液が異常に作られてしまいます。そして、関節にたくさんの水が貯まってしまいます。
しかも、普通の関節液は非常にネバネバしているのに対し、炎症が起きているときの関節液はサラサラしています。
✔ サラサラしている関節液は、関節液の役割を果さない。
関節液の役割は、
- 関節の潤滑油の役割
- 関節軟骨や半月を栄養する役割
上記でして、正常なネバネバの関節液があることにより、関節軟骨は保護されているという事実です。
非常に重要な役割です。
しかし、炎症によって貯まった関節液はサラサラしており、本来の関節液の役割はできません。関節液が本来の役割をしなくなることにより、関節軟骨はダメージを受け、それがまた新しい炎症を起こす、という負のサイクルを引き起こしてしまいます。
とはいえ、特に負担がかかることをした覚えがなくても、あなたが普段無意識に使っているひざの使い方が、そもそも負担になっている可能性ありです。
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③ 水が溜まった時に考えられる異常
水が溜まってしまった時に考えられる異常は、いくつかあります。
- 変形などによるもの(非炎症性)
- 関節リウマチ、痛風等(炎症性)
- 細菌等によるもの(細菌性)
- ケガや血液の病気(血性)
水が貯まった原因によって対処法が違うため、病院を受診し原因を突き止める必要ありです。
④ ひざの水に対する対処法
原因によって違います。
- 非炎症性 → 負担を減らす。(リハビリ)
- 炎症性 → 炎症を止める。(注射・内服)
- 細菌性 → 細菌を殺す。 (抗生物質)
- 血性 → 怪我の治療。 (固定など)
簡単に解説すると上記です。日常で遭遇する膝の水は、非炎症性と炎症性が合わさったものがほとんどです。
原因を見つけることが非常に重要で、原因に合った治療を行わないと改善しないということ。
✗ 具体例:悪い例
非炎症性の膝の水:原因は膝にかかる負担 → 抗生物質 → 負担変わらない → 水減らない
もう一つの例はこちら、
○ 具体例:良い例
非炎症性の膝の水:原因は膝にかかる負担 → 膝のトレーニング → 負担軽減 → 水減少
✔ 水を軽減するための2ステップ
関節に貯まる水はほとんど 非 炎 症 性 と 炎 症 性 が混ざったものと解説しました。
非 炎 症 性 と 炎 症 性 が混ざった水を軽減するための2ステップは以下で、
- ステップ1:水を減らし、炎症を抑える
- ステップ2:膝の負荷を減らすための運動療法
ステップを具体的に解説します。
ステップ1:水を減らし、炎症を抑える
ステップ1は、先程解説した炎症性の水に対しての対処法です。
対象となる方
とにかく動かすとひざが痛く、腫れぼったい感じがする。ひざを触ると熱感(ひざが熱い)がある。
このステップでは、まずは水を減らし、炎症を抑えたいので以下のようなことが必要です。
- 水を減らす:水を抜く、包帯などで圧迫
- 炎症を抑える:薬を飲む、関節の中に注射をする
貯まっている水の量によっては、水を抜く必要があります。
そして、ひざで起きている炎症を抑えるために、炎症止めの内服薬や注射をおこないます。
ステップ2:膝の負荷を減らすための運動療法
ステップ2は、非炎症性の水に対しての対処法です。
もともと炎症がなく水が貯まっている方は、このステップからでOKです。
対象となる方
やや痛みはあるものの、動くことは可能。だけどひざが腫れぼったい。ひざを触っても熱感(ひざが熱い)はない。
このステップは、水がたまらないようにするステップです。
具体的にやることは以下で、
- 水を貯めるのを防止:包帯などで圧迫
- ひざにかかる負担の軽減:トレーニング等
まだ、水は溜まる可能性があるため、最初から貯まりやすい場所を圧迫しておきます。
1番重要なのはひざにかかる負荷を軽減することです。
この2ステップで治療することによって、ほとんどのひざの水は改善可能です。逆に、このステップを無視すると、水が引かなかったり、繰り返したりするというわけです。
ホントのところ、膝の水は抜くと癖になるのか?
答えは、癖にはならないです。
膝の水を抜くと癖になると言われている理由
注射器で水を抜いただけで終わっているからです。
よくわからないと思うので、補足すると水が貯まる原因は注射器で水を抜いたからではなく、ひざに負担がかかっているからという理由です。ひざにかかる負担を減らすための何かをしないと、いつまでも水は貯まります。
ようするに、必要なことをやっていないからまた貯まるわけですね。
水を抜いたことによって、貯まるスペースは確保されたわけですし。
✔ 結論:水は早く抜いたほうがいい
上記です。
水が溜まっていることによって、関節の破壊が進みます。
関節の破壊 = 軟骨がすり減る
簡単に言ってしまうと、そういうことです。
もし関節の破壊を進めたくないのであれば、早く水を抜いて、ひざに水が貯まらないように、負担のかからない、負担に耐えられるひざにしていく必要ありです。
自分でできる、ひざの水を減らす対処法を解説
方法は2つあり、
- お皿の上を包帯で圧迫する
- 膝蓋骨セッティング
上記です。
これに関しては、別の記事で詳しく解説します。
詳しくは、Coming Soon。
【まとめ】適切な対処が、水を減らすためには重要
ひざに水が貯まるのはあなたの身体が発している 警 告 です。
見て見ぬ振りをするか、早めに対処するかはあなた次第ですが、よく考えなくても、どちらが最善かはわかると思います。
まずは、原因を特定し、非炎症性と炎症性が合わさったものであれば、2ステップで水がたまらないひざに改善可能です。
関節の破壊が進む前に、しっかりと対処してみてはいかがでしょうか。歩くことは、一生やらなければいけないことなので、ひざは大切ですね。
今回はこれくらいにします。